映画『AKIRA』の感想

AKIRA 〈Blu-ray〉

AKIRA 〈Blu-ray〉

1988年の映画だが、古さを感じ無い。
当時の近未来(2019年)を描いた SF 作品。
すごく良い。

映像

  • サイバーな雰囲気

    • ネオン
    • スラム
    • バイク
    • 漢字
  • 丼物をだす屋台は出てこない

色の使い方が印象的

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  • AKIRA」の題字
  • 金田のバイク
  • 金田のジャケット
  • 金田のシャツ(ピンク)
  • 鉄雄のマント
  • 甲斐のネクタイ
オレンジ

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  • レジスタンスグループが作業員に扮する時の服
  • 保存されている「アキラ」
  • 金田が拾って使うレーザーガン
灰色

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  • 人工物
  • くず鉄。スクラップ。
  • 壊れる、やくに立たない建造物、ビル、橋

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音楽

  • ガムランのような東南アジアの音楽が、サイバーパンクな雰囲気とマッチする。
    • これはこの映画の発見だろうか?
    • 北野武の映画「キッズ・リターン」のエンディングで流れる音楽 Kids Return も東南アジア系の音楽で非常にカッコよく、それを思い出した

キャラクター

  • 大友克洋の描くキャラクターは「鼻」がハッキリ描かれていて
  • いわゆるアニメアニメな美男美女ではなく
  • ほどよく現実味があるリアルな顔立ちで
  • それによりアニメのキャラクターが「記号化」しておらず
  • 「ひとりひとりの登場人物」の表情をみているだけで、面白くなる

ストーリー

  • SF なのだが
    • 腕力の強い偉そうなガキ大将と
    • そのガキ大将にいじめから助けてもらった子供
    • という誰でも共感しやすい普遍的な人間関係をベースに
    • 話が進んでいくので、それが SF としては奇妙な感じもするが
    • おかげで話はわかりやすい
  • 人が暴行されたり、死んだりするシーンが多い映画だが、あまり暗い雰囲気にはならない
    • それは主人公?の不良少年が
    • 明快な性格で
    • 一目惚れした女性を口説いたり
    • ドジを踏んだり
    • 仲間を守ったりする
    • 愛嬌があるキャラクターなので
    • 映画の途中途中での彼のシーンで一旦緊張がブレイクされる
    • そのため、残虐シーンもあるが、暗すぎたり、悲痛すぎたり、にならない
    • 最後まで映画を苦なく観続けられるバランスに作用している

セリフ

セリフが印象的で世界観のオリジナリティに一役かっている。
以下、好きなセリフ。

  • ピーキーすぎてお前にゃ、無理だよ
  • 指導! 指導! 指導! 指導! 指導! 指導! 以上!
  • 健康優良不良少年
  • おめェもボスになったんだろぉ? この瓦礫の山でよぉ
  • 金田ぁあああ!
  • 「さん」をつけろよデコスケやろう!

調べたら、やはりこのセリフ自体の趣向に需要があるみたいで、LINE スタンプがあるみたいだ

おわりに