映画『悪人』の感想

悪人

悪人

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

九州(長崎、佐賀、福岡)を舞台に、殺人事件と男女の逃避行を描いた作品。

田舎の静かさと寒さと貧しさ

固定された人間関係

海の波のような静かさで少しずつ少しずつ閉じていく人生

それに抗いたいが長く住み続けていたため変われない

そういった しん とした雰囲気が出てて良い映画だった。




どうして男は、警察が迫る中、最後に女の首を締めたか?

男が自分の凶行で、女を連れまわったことを客観的に示すため。そうしたことで実際に女は、以前の職場に復帰し、かつての日時生活を取り戻せた。




ふたりはどうしたら良かったのか?

おそらく初犯で殺人を犯したならば、何十年も懲役になることはなく、出所後に2人の生活を始めることができる。

また殺人事件の前に、女は他の男に暴行されたことや、金銭や恨みの点をもって弁護すると、減刑も望めそうだ。

しかし、そうはならなかった。

主人公の男は母親にネグレクトされて育ち、教育が不十分に感じるし、女は佐賀のある国道まわりでほとんど生きてきた。

そして、彼らは九州の田舎で育ち、逃げる時も行くあてなく、九州の田舎を巡るのだ。

それが悲しくて。




ところでこの映画は、ガラケーと出会い系サイトとメールで男女が出会っている。

いま(2019年)、この設定が十代に伝わるだろうか?

テクノロジーを映画に出すことはよいが、それがストーリーの軸になると、技術革新により話が伝わらず危険だと思った。